表具(ひょうぐ)とは、裂(きれ)や紙を使って仕立てる襖、掛軸、屛風、障子などのことです。
これら表具を仕立てたり修理したりする職人が表具師です。
例えば掛軸は、絵や書の周りが布や紙で装飾されています。
精魂込めて仕上げた絵や書の作品も、そのまま飾っては場に映えません。
そこで、布や紙を使って作品の周りを表具師が装飾を施すことによって、より美しい掛軸に仕上がるのです。
これを表装といい、本来表具師は芸術品を扱う仕事を主としていました。
表具師の道は奥深く、いくら修行を積んでも終わりのない仕事だと感じています。
現代では表装の仕事はもちろん、襖や障子のような建具の修理、美術品や文化財の修復など、活躍は多岐にわたっています。
奥村要月堂は、名古屋城本丸御殿障壁画の復元工事にプロジェクトの一員として携わらせていただいた経験がございます。
また、伝統的な仕立てのみならず、洋間にも合う新しい感覚の創作的な表装のご提案も可能です。
1級表装技能士の資格を持った表具師が真心を込めて対応させていただきます。
表具師の仕事をする上で大切にしていることは、お客様に喜んでいただける仕事をすることです。
「その場限りの仕事はしないこと」を仕事の流儀とし、作業工程の中では「下張り」に特にこだわっています。
下張りとは、人目に付く表面の紙の下に紙を張って強度を高めるための作業で、この下張りの作業が完成後の耐久性に影響してきます。
再生紙から手すきの和紙まで受注金額に応じて紙の質や枚数は変わりますが、きちんと下張りをすることが長持ちにつながることには変わりはありません。
下張りの紙は人目に付きませんが、見えない部分の作業にこだわることでより品質の高い仕上がりとなります。
近年、低価格を謳う業者も増えていますが、それだけがお客様の求めていることだとは考えておりません。
長く続けてこられたのは、技術や出来栄えにお客様が喜んでくれたからだと感じています。
これからも仕事へのこだわりを持ち、お客様に喜んでいただける仕事を続けてまいります。
それが私自身の喜びでもあります。
襖
襖の張替え、新調はお任せください。
最高級の和紙からお値打ちなものまで、目的やご予算に合わせたご提案が可能です。
色や種類も豊富に取り揃えておりますので、お宅の雰囲気に合わせてお選びいただけます。
自然由来のでんぷん糊を使用しますので、体にも環境にも安全です。
張替えの工程はこちらから
襖の種類
グレード | 特 徴 |
特上 | 手漉き越前和紙、最高級品! |
上 | 和紙のお値打ち版!お座敷、客間に最適です。 |
中 | 見た目は和紙でもパルプ主体の丈夫な紙。居間におススメです。 |
普及品 | ほとんど再生紙で出来たエコな紙・アパート。借家にもおススメです。 |
特価品 | 紙質は普及品と同じ。大量購入のため特別価格にて御奉仕! |
掛軸
掛軸は、本紙(書や絵)を引き立てるための表装です。
お客様からお預かりした本紙を中心に、掛軸の生地や材料などを決め、より本紙が引き立つものにしていきます。
例えば、印象的な絵であれば周囲もその雰囲気に合わせた色や生地を選びます。
この「とりあわせ」が掛軸の仕上がりを左右します。
当社ではとりあわせを大切にし、お客様の大切な書や絵がより素晴らしい作品となるよう仕上げます。
- ・美術表装
- ・茶掛
- ・仏表装(曼茶羅・法名・西國三十三箇所・四國八十八箇所)
屏風
最近では一般のご家庭に屏風があることは珍しくなりました。
贅沢で高級なイメージを持つ方もいるかもしれません。
当社では、新しい感覚の創作的な表装も提案しています。
モダンな柄の生地や紙をあしらうことで、洋間にもマッチした屏風をお作りすることも可能です。
伝統的な仕立てから現代の生活に合わせた仕立てまで、お客様のご要望にお応えいたします。
- ・金屏風
- ・本間屏風(二曲・六曲)
- ・利休屏風
- ・風炉先屏風
- ・雛屏風(雛まつりの内裏雛の背景を飾る小屏風)
障子
長期間張替えを行っていない障子は、日焼けや汚れが次第に目立ってきます。
破れたり目立った汚れがなくても、ぜひ定期的な張替えをご検討ください。
1級表装技能士がご満足いただける張替をさせていただきます。
お子様がぶつかっても破れにくい丈夫な障子紙もございますので、お気軽にご相談ください。
障子の種類
グレード | 特 徴 |
特上 | 最高級品の手漉き美濃障子紙です。 |
上 | 和紙のお値打ち版!!お座敷におススメです。 |
タフトップ | 破れにくく水にも強い素材。 子ども・ネコがぶつかっても破れないくらいの丈夫さです。 |
中 | アパート借家、居間にどうぞ。 |
茶室
趣味や教室のために本格的な茶室が欲しいと考えても、茶室の施工には専門的な知識や技術が必要で、施工できる業者が多くないのが現実です。
例えば、給仕口の襖は鴨居を付けず上部に丸みを持たせた「火灯口(かとうぐち)」形式になっていたり、壁紙は「腰張(こしばり)」と呼ばれる、土壁で帯が汚れたり傷んだりするのを防ぐための和紙を貼るという造りになっているなど、一般の和室とは違う構成になっているのです。
また、茶会の流れを理解し、水屋と茶道口との位置関係を考慮するなど、細やかな配慮も必要です。
奥村要月堂では、これまで培ってきた経験と豊富な知識で茶室の施工を承ります。
個人のお客様はもちろん、工務店様からも多数のご依頼をいただいています。
茶室についてお考えの際はお気軽にご相談ください。
家系図
年齢を重ねるごとに合掌の想いが深くなり、ご先祖様を想うことが増えます。
出生のルーツを辿り、次の世代へ家族のことを伝えていきたいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
当社ではお客様の家系図を毛筆で清書いたします。
また、掛軸などとして仕上げることも可能です。
家系図の情報をいただければ完成までお任せいただけます。
世界で一つだけの家系図を作ってみませんか。